小鳥と恋愛小説家
■伝えたい想い
楽しい時間はあっという間に過ぎるって言うけど…………
気づけば公園はオレンジ色だった…………。
夕日に染まって…違う色に輝く噴水が綺麗だった。
こんなにも優しい淡い色に包まれているのに
気持ちは…………君と離れなきゃいけないタイムリミットの訪れに……………
…………あまりにも、寂しかった。
「……………送る。」
「…………っ!」
呟くように言った俺の言葉に…………
君の肩が微かに震えて……………
「……………小鳥……ちゃん………?」
「……………。」
…………俯いていた顔がそろそろ上がる。
「…………っ。」
眉を寄せ、口をきゅっと結んで…………瞳を潤ませた君と、目があった。
「…………………もう帰る時間なんかつまんない…………。」
「…………っ!」
珍しく………不機嫌そうな君の言葉に
……………心臓がわしづかみにされた。