小鳥と恋愛小説家





「………ゆっ、夢でしょっ!?

そうじゃなかったらあたしのいつもの…っ、もっ、妄想だよ……っ!
だってあたしっ、オタクだしっ!!」



…………そう言って泣きながら小鳥ちゃんは頭をふるふると振った。



真っ赤な目からはポロポロと涙……………。



思わず












「…………っ!?」



小さな顔を両手で包むように触れて………



…………小鳥ちゃんの顔を見た。












「…………夢でも妄想でも…ないよ……。

俺は…小鳥ちゃんが………好きだ。」



「…………っ!……ぅー……」



また溢れた涙を頬を包んだ手の親指で拭う…………。



泣いてても、君は可愛いけど



泣いてるとやっぱりかわいそうで…………












「…………泣かないで……。」









自然と自分も眉を寄せていた。











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