小鳥と恋愛小説家





「…………じゃあ、俺の番。

俺は…クールじゃないよ?」



「…………!」



小鳥ちゃんの頬に手を添えたまま、少し笑って真似てみる。



小鳥ちゃんはちょっと驚いたのか大きな瞳をぱちりと瞬いた。



「~~~っ………く、クールじゃないほうが……いいよっ。」



それから、顔を赤らめて…小さな声でそう言った。



「…………人見知りだし、楽しい話も出来ない。」



自分で言ったのに、それには苦笑がもれた。



「大丈夫だよっ!………あっ、あたしがしゃべるから……!」



「………!………ケータイ小説オタクだし。」



…………ヤバイ



「一緒だよっ!!あたしなんて読み専門のちょー叶音様オタクなの……!」



「…………っ!」



……………ほんと、ヤバイ













好き過ぎて…………ヤバイ。










…………いつの間にかこんなにも………



…………お互いをよく、知ってた………。









「…………小鳥ちゃん………俺はどんな小鳥ちゃんもすごく好きだ。


……………だから、



………………返事は?」



「……………!」













……………ごめん。











もう、待てない。









< 133 / 344 >

この作品をシェア

pagetop