小鳥と恋愛小説家







てくてくと…………カナくんと手を繋いで……………



あたし、



……………歩いてる…よねぇ…………?



だって、なんかもー、ふわふわふわふわしちゃってて………



硬いはずのアスファルトの地面がまるでふわふわの雲の上を歩いてるみたいだから。



この手を離されたら、あたし宇宙くらいまで飛んでいけるんじゃなかろうか…………?



宇宙には空気ないから即死だなぁ………とかありもしないことを想像して…………



…………なんかもう…舞い上がりまくってるよね………………っ!?



「…………ちょっと遅くなったけど……大丈夫………?」



「…………!」



心配そうなカナくんの声がして、反射的に顔をあげた。



眉を寄せてあたしを見つめる瞳と目があって…………



「~~~~っ!!」



「…………?」








…………ちょーイケメン………っ!!!



あぁ~…信じられん……っ!!



このイケメン様があたしの………かっ、かっ、かっ、彼氏!!!



しかもすっごく優しくてあたしの憧れの小説まで書いちゃう……!!(オタク魂)



あたしっ、すべての運を今日で使い果たしてるかも知れないよ………!!










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