小鳥と恋愛小説家





「~~~っ………だって、カナくんがあたしの…彼…氏……とかっ!…………嘘みたい………。」



さすがにモヤモヤ妄想してました…とは言わないけど、これだって本当だ。



カナくんは軽く目を見張ると、ほんの少し…頬を染めた。



「……………俺は、学校で大河に殴られると思う。」



「…………えぇっ!?なんでっ!?」



ポツリとつぶやかれたその言葉にあたしはびっくりしてつい声をあげた。



「………………小鳥が俺の彼女になってくれたから。」



「~~~~っ!!」



その意味はいまいちよくわかってないあたしなんだけど…………



頭の中でリピートされるのは…………









…………『俺の彼女』。








あたし…あたし………カナくんの…………彼女なんだ…………。



胸に広がる甘くてくすぐったい気持ち………………。



もう……いつまでたっても夢見心地だ。



あたしの足はまったくもって地につかない。



だって、大好きなあなたが……………こんなにも近くにいてくれる……………。










「……………ありがと。」



「それなんのお礼?」



「小鳥が傍にいるから…………俺は幸せだから。」



「~~~~~!!!」









あなたがあたしを…………



まるで夢から醒まさせてくれやしないの………………。









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