小鳥と恋愛小説家




そんな俺の疑問に口を開いたのはツバサだった。



「…………あたし達4年ぶりこっちに帰って来たのよ。

これからまたよろしくね………?カナヤ。」



「……………!!?」



それにビシッ!と固まる俺……………。



嫌な予感満載のツバサの意味深な笑みに、



背筋がゾクリと凍りついた……………。



「今度こそあたしのオトコになってもらうから。

幼稚園の時に約束したでしょ………?」



「…………っ!」



じわじわ迫るツバサから距離を取りつつ、



俺はブンブンと首を振る。



だって約束とか言えないことだから………っ



…………それは忘れもしない5歳の時…………



俺の家に遊びに来ていたツバサは…………



工作に使っていたハサミを俺に向け………『結婚しろ』と………鬼みたいな顔して脅したんです…………。



そう…………ツバサは目的の為なら何でもするってくらい過激なところが昔からある。



俺はそれについていけなくて…………昔からこの過激な従姉妹が苦手なんです………。



因みにカケルは正反対だけど、面倒くさがりやだし…何より姉のツバサに頭があがらないから役に立たない………。










そんなヤツが戻ってくるとか…………



不幸としか言えないんですけど…………。













「あぁ!あたし達、あんたと同じ学校に通うことになったから…………そっちでも、よろしくね?」



「…………!!?」



「カナどんま~い♪」











誰か夢だと言ってください……………。








< 147 / 344 >

この作品をシェア

pagetop