小鳥と恋愛小説家
容赦しない…容赦しないって言った………!
すごい………よもや自分にこんなことが起ころうとは…………。
さすがイケメン彼氏さまを持つってすごい………!
こんな美人があたしなんぞにライバル宣言しちゃったよ………。
それこそ小説の世界じゃないか!?
叶音様じゃないけど、この前読んだちょっとえっちな三角関係もののケータイ小説があたしの頭をぐるぐる回る。
肉食女子なライバルが彼氏にグイグイ迫る……アレ………!!
ツバサさん………どんな手を使っても…って言った…………!
「…………っ!?」
モヤモヤ妄想に埋まっていくケータイ小説オタクの頭の中身……………っ。
「………ぎゃーーっ!!!
ツバサさん……!!
…………そんなハレンチな…………っ!!?」
「…………!?」
いきなり真っ赤な顔で叫び声をあげたあたしの横で、カナくんがビク!と肩を震わせぎょっとした顔で固まった。
「ちょっとっ!?
あたしまだ何もしてないわよ!!?
何言ってんのよ…あんたーーっ!!」
「……………あ゛……。」
そしてツバサさんが、ハレンチって何よっ!?…と真っ赤になってぶちギレていた…………………。