小鳥と恋愛小説家
そう言えば…………
「…………大丈夫?」
「………??」
俺が聞けば、彼女はきょとんとした顔になって小さな頭をこてんとかしげた。
わぁー…可愛らしい。
いやいや………
「………えぇと……隣のベッドにいたから…………。」
いきなりそれだけ言われてもわからないよね………。
すみません………。
うまくしゃべれなくて…………。
君も具合が悪かったんじゃないかなぁ?……なんて思ったんです。
「………?……あ…!あたしはもう大丈夫!ただの寝不足だったから。貧血おこしちゃってね。」
「…………なら、よかった……。」
寝たら治ったと言う言葉にホッとした。
そして、通じてよかった……。
察してくれてありがとう。
君はいい子だなぁー。
知りもしない俺を看病してくれて、愛想の欠片もないのに……怖がらずに俺の言いたい言葉まで察してくれて…………。
なんだろう………
非常に…………嬉しいです…………。
まるで、小鳥ちゃんからの感想みたいだ。
「…………あの……」
「………?」
君は……なんて名前……?
聞こうと思ったら……………
――――ガラッ!
「「………!?」」
いきなり開いた保健室のドアの音に固まった。
そして、次の言葉には…………
「…………小鳥~~?もう貧血治ったー?」
もっと…………固まった。