小鳥と恋愛小説家




―――次の日




「…………明日あたり直撃らしーぞ~。」



自分の席について頬杖をつきながら風にガタガタと揺れる窓を見て大河がつぶやいた。



「…………。」



俺も視線を窓に向け、曇り空を見上げた。



この日は台風の影響が昨日よりも強くなり空はどんよりと黒い雲に覆われて、辺りは薄暗い。



今は雨は降っていないものの、この分だといずれ降りだしそうだとぼんやり思う。









「…………カナヤーー!!」



「…………!」



その声に思わずビクッ!と肩が震えてしまう………。



「…………お出ましだよ…………女王様。」



大河が溜め息まじりに吐き出したところに








「…………あたしと付き合う気になった?」



お決まりみたいにそんなセリフを吐いて、女王様………ツバサが不適な笑顔で現れた。











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