小鳥と恋愛小説家
□ドキドキ……初メール!
【side小鳥】
「…………またね……?」
「…………うん……。」
そう言って
相変わらず、離れ難くて仕方ない中をカナくんはあたしを送って帰っていった。
スラリと長身の後ろ姿が完全に見えなくなる…………
この瞬間が寂しくて嫌だと思うあたしは………ワガママな悪いヤツだ。
ツバサさんていう素敵極まりないライバルの存在のせいなのか………
あたしはなんだかカナくんから離れたくなくて仕方ない………。
大好きすぎて………自分でもなんか怖い。
「…………っ…でも……ストーカーだけはダメ…………!
気をつけるんだ小鳥………!!」
…………そんな勢いで好きなんて………あたしヤバいんじゃなかろうか…………。
ひとつ溜め息をつきながらあたしはノロノロとドアを開けた。