小鳥と恋愛小説家




「…………このっ!!このっ!!」



パパに向かってお皿を振り上げるママ………。



「あっ、危ないだろうがっ!?俺を殺す気かーーっ!!」



それから見事な身のこなしで必死に逃げるパパ…………。



人が切なく帰ってきてんのに…………








なんすか…………うちの両親………………。







「…………!

小鳥!!帰って来たなら聞いてよ!?

ひどいのよっ!?パパったら~~っ!」



「小鳥っ!!パパはなんもしてねーんだよぉ~~!

ママに説明してくれーー!!!」



あたしの姿が目に入るなり二人してあたしにすがるような視線を向ける。



あたしは遠い目をしてゆる~く首を振った。



「あたし今それどころじゃないの…………。

ママ、これ以上お皿投げるとお気に入りのマイセンも出すことになるよ………。

パパ…、あの身のこなし方なら多分当たらないよ。………頑張ってね…………。」



「「……………!!」」



はぁ~~~…と深ぁ~い溜め息をつくと、固まる両親を残してリビングを後にした。










「パパ……小鳥が落ち込んでる…………。」



「…………槍が降るぞ…………。」












こうして………あたしによって、無事ケンカは終了した……………。









……………て、



――――それが落ち込む娘に言うことかぁっ!?








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