小鳥と恋愛小説家
大きな瞳が閉じられて長い睫毛が影を落とす………。
風がひらひらとカーテンを遊ぶ音とぐっすりと眠る小鳥の静かな寝息だけが二人きりの部屋に微かに聞こえた。
ゆっくりとベットに近づいて…………気づかず眠る小鳥の傍に膝をついた。
あどけない寝顔に思わず口元がゆるんだ。
そうっと手を伸ばして額に手をあてた。
熱は下がってるみたいだ………。
それに安心して額に置いた手を頭に移して、優しく撫でた。
「…………ふへ…。」
「…………!」
頭を撫でたのに反応したのか………ふにゃと眠ったまま小鳥が笑った。
「~~~~!」
吹き出しそうになって口に手をあてて堪えた。
あぁ………小鳥だ。
眠ってても、
君に逢えたことを
楽しくて笑顔を刻む自分の口元に――――実感した。