小鳥と恋愛小説家
「………貴宮くん機嫌悪くない…?」
「そんな姿もちょーかっこいいけど~~!!………でも…ちょっと怖いよね…。」
「…………。」
次の日学校で………
俺は非常に悩んでいます…………。(怒ってはいません)
「おはよー…………おまえもーいいのかっ!?……てか恐ぇよ!!その顔で眉間にしわ寄せてんなっ!!」
「…………。」
おまえはよくそんなに口がまわるよなぁ。
顔を見るなりべらべらと喋り始める大河を見ながらいっそ感心する思いで…そんなことを思った。
俺なら確実に、噛んじゃうからな。
「もー熱下がった。…………大河、危機を救ってくれた人にお礼する時は……菓子折りくらい持っていくべきか?」
俺の問いかけに大河は一瞬固まって…次の瞬間には半目になって俺を見た。
「…………珍しく喋ると思ったら……何を訳わかんねぇこと言ってやがんだ?ボケサクー…。」
わかるように説明しやがれと…可愛い顔に不似合いな口の悪さで怒り出した。
「………昨日、助けられた。」
「おまえは罠にかかった鶴か!…………誰にだ?」
「…………小鳥ちゃん………。」
言って……ドキリと心臓が跳ねた。
「はぁ~?………鶴のおまえが小鳥に助けられるのか??……意味わかんねぇぞ!」
「…………。」
意味わかんなくしてんのはおまえだ。
だいたい、俺は鶴じゃありません………。