小鳥と恋愛小説家
「小鳥………!ほんとにいったいどうしたのよっ!?貴宮くん待ってるんだよ!?」
「…………どうしても逢えないから………。」
「…………小鳥!!」
あたしを心配してくれている双葉の声が聞いていられなくて、あたしは避けるように机に突っ伏した。
学校に行けば、カナくんは何度もあたしのところに来てくれた。
だけどあたしは頑として教室を出なかった…………。
それどころか顔すら向けられなかった…………。
カナくんを見たら
きっと
――――あたし、泣くから。
何にも聞こえないふりをして…………机に突っ伏しているのが、精一杯…だったから。
ごめんね、
ごめんね………カナくん…………。
こんなひどいあたしをどうか嫌いになってください。
胸が
痛くて痛くて
死んじゃいそう。
嫌ってと願うくせにほんとになったら
あたしはきっとまたひどく――――泣くんだろうな。