小鳥と恋愛小説家
「…………気まずい感じってなんなのよ……?」
気のないふりをしてみるのにやっぱり気になって…思わずぶっきらぼうにカケルに聞いていた。
チラリと見上げたカケルの顔に 素直じゃないなぁ…と書いてある。
「何だっけ?あの二人がやってるケータイ小説サイト。
あれ……小鳥ちゃん辞めちゃったんだってぇ。
さっき小鳥ちゃんのクラスで友達が騒いでた。」
「…………っ。」
愉快そうにカケルが話す。
いいじゃない。
あの子とますますカナヤが離れたんじゃない。
今カナヤの傍にいるのはあたしなんだから………!
傍にいれば、いつかはあたしに振り向かすって………そう………思ってるんだから。
あたしの方が、あんな急に現れた子なんかより……ずっとカナヤを好きだったんだから………!