小鳥と恋愛小説家
「おまえ……っ、本気で今幸せなのかっ!?
自分の弱味をタテにして、小鳥ちゃんとカナを無理矢理引き離して!!
カナがおまえの思い通りになって満足かよ!?
人の気持ちは……そんなに思い通りにはならねぇんだよ………!
おまえは大好きなカナのあんな顔見て―――何とも思わねぇのか………!!!」
「……………!!!」
胸が
張り裂けそう………。
誰も言わないその言葉
大河はいとも簡単にあたしに言った。
「ツバサ……おまえにはカナしか支えになるものがほんとにねぇのか……?
おまえの家族や………カケルのこと……ちゃんと考えたことあるのか………?
おまえを誰よりも傍で支える人間は誰か――――もっとしっかり考えろ。
カナがいなきゃ生きられねぇとか馬鹿思うなよ。
そんなもんは弱いてめぇの言い訳だ……。
おまえはあんなに生きることを望まれてんじゃねぇかよ…………。」
「……………あたし………あたし…は………ッ…」
気づけば
ボロボロと涙を流していた。
大河の言葉が
弱いあたしの胸いっぱいに広がって………
何にも言えずに
ただ――――涙だけが溢れた。