小鳥と恋愛小説家
■俺が出来ること
「おう、カビきのこ野郎。引っこ抜きに来てやったぞ。」
「………………。」
――――ドアを開けると
学校が終わって家に閉じ籠もっていた俺の元に
口の悪いちびっこがやって来た。
それを確認して、
「……………失礼しました………」
そっとドアを閉める俺。
「閉めようとしてんじゃねぇよ!!?クソボケっ!!」
「……………。」
しかしそれはガシリ!とドアを掴んだ大河によってあっさりと阻まれた。
「あ゛ーーーっ!!うっとうしい!!
ただでさえ梅雨でじめっとしてんのにカビ生やしてんじゃねぇぞっ!?」
相変わらず遠慮のないちびっこはずかずかと俺の部屋まで上がり込み
麦茶とお菓子を要求した後、
ベッドの上でふんぞり返り…床で正座の俺にぎゃーぎゃーと説教を始めた………。