小鳥と恋愛小説家
もう十分だってくらい泣いたのに…これじゃあ明日目が腫れちゃう………。
ハンカチを押し当てながらそんなことになったら学校休んでやる!なんて思った。
はぁ…と息をついた時だった―――
「…………まぁだ泣いてんのかよ。」
「…………!!」
呆れたような声音に勢いよく振り返った。
そこには
夕日を背に―――大河が立っていた。
「…………泣くなよ。」
「…………っ!」
逆光のせいで見えない顔がゆっくりと近づいて見えてくる………。
心配でもしてくれたかと思っていたその顔は――――
「…………泣くなよ。どブスがさらにどブスになんぞ。」
「…………。」
――――口調同様に180度心配と真逆の呆れ顔だった。