小鳥と恋愛小説家




「~~~!!……あんたには泣いてる女の子を慰めようって気はないのっ!?」



なんでコイツっていつもこうなのっ!?



悔しいやらむかつくやらでついいつもみたいに怒鳴り返した。



だけど、大河はどこ吹く風で



「あー?………つーか、おめぇが見込みねーことなんか端っからわかりきってたことじゃねーかよ。

世の中自分の思い通りになることばっかじゃねぇんだよ。

人の心は尚更な……。

むしろ気づけてよかったじゃねぇか。」



「…………!」



あっけらかんと当たり前だと言うように………あたしに気づかせる。



「………何よ………っ…わかってるわよ!」



わかっているのにうまく素直になれないあたしは可愛くないことしか言えない。



コイツに可愛いこと言っても、仕方ないけど……。



思わずうつ向くあたしをチラリと見ると、ニッと笑った。




「…………でもまぁ、おまえ、そうやってしおらしく泣いてるとちっとは可愛いぞ?」



「はぁっ!!?」










< 331 / 344 >

この作品をシェア

pagetop