小鳥と恋愛小説家
★番外編 小鳥と初めてバレンタイン
【小鳥と初めてバレンタイン】





――――チッチッチッチッ…



時計の秒針の音だけがシン…とした部屋に無駄に大きく響く。



時刻は午前2時。



「この…っ…ふぬ…っ!」



丑三つ時ってやつに変な掛け声を出しながら、あたしは一心不乱に茶色の塊を刻む。



まな板の上に乱暴に切った欠片が散らばっていた。



「よし!後はこいつを溶かして固めりゃあ……」



そして茶色の欠片をそのまま鍋にぶちこみ、ボッ!と火にかけるあたし。







さて、



何してると思います?









「うぉぉぉーー!!何故だっ!?

焦げたぁぁーー!!!」










花咲 小鳥、16歳。



初めて…《チョコレート》を作っています。








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