小鳥と恋愛小説家
□ドキドキな展開
【side小鳥】
まさか、帰り道でも逢うなんて……思いもしなかった。
「………。」
思わずチラリと横にいる人に視線を向けた。
あたしより、30センチ以上高い位置についてる顔は……横顔だって涼しげで、超絶美形顔だ。
みんなが騒ぐわけだよね………。
そこいらの芸能人よりよほど整ってるもんなぁ……。
歩いていれば…道行く人がチラチラと視線を向けてくるのがわかった。
だけど、貴宮くんは表情ひとつ変えずに前を見ていた。
クールって言われる訳だよ………。
いつもあまり表情に出さないし、しゃべるのも苦手なんだろうなぁ。
まさかそんな人が…………実はすっごく優しくて………《激鈍》なんてさぁ………。
思わないよね……。