小鳥と恋愛小説家




「大丈夫!………ごめんね…っ、助けてくれてありがとう!」



勢いよくぺこりと俺に向かって頭を下げる小鳥ちゃん。



「………や…。ぜんぜん。」







そんなことを言いつつ、内心冷や汗かきまくりです………っ。



よかった…ほんとによかった。



言葉がうまく出てこなくて、初めてイイコトがあった………!



危うく嫌われるとこだった………。



そんなことになったらもう生きてけないかもしれない………。



「………っ!」



ぼんやり、そんなことに想像してあまりの胸の痛みに悶絶しそう…………!



想像で落ち込める俺はやっぱり妄想の世界に片足いれてる人間です………。



勝手に一人で落ち込む俺に…………








「………貴宮くんて………小説に出てくる………ヒーローみたい………。」



「………え………?」









赤い顔で、瞳をキラキラ潤ませた小鳥ちゃんが…………



そんなことを、つぶやいた。












だったらどれだけよかったか…………。










危うく………変態になるとこだったんだよ………………。









彼女の言ってくれた意味を俺はイマイチ理解出来ていませんでした…………。







あぁ~……もったいない…………。






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