小鳥と恋愛小説家
□どうしよう……ドキドキが止まりません…!


【side小鳥】





『………行こう。』





たった一言つぶやいて…………



彼はあたしの手を取って歩き出した。



ありえない………!



だって……っ、あたし今……!



貴宮くんと……手、繋いでる………!!!



顔から火吹きそう…………。



あったかくて、おっきな手。



まるで……いたわるように、優しくつながれた手…………。



男の子と…初めて手をつないだ。



男の子って……力強そうなのに、誰でも、こんなにも…………



優しく手を引いてくれるの………?



それとも、優しい貴宮くんが特別なのかな…………。



うん……きっと、そんな気がする。



恥ずかしくて…足元ばかりにやっていた視線を少し上げて……



すぐ前を歩く広い背中を見つめた。



ドキドキして苦しいくらいなのに………



大きな広い背中を見ると、あたしは何だか……守られているヒロインみたいな気になって………









頼もしい背中に、安心する……………。








あたし…………貴宮くんに、守られてるみたい………。











「~~~~っ!」













あぁ………もう、ほんと……………。乙女モード全開だ。(なまじっかケータイ小説にハマってるだけある)









< 43 / 344 >

この作品をシェア

pagetop