小鳥と恋愛小説家
「…………遅ぇ!!」
「…………。」
大河はほんとに5分後に来た。
いや……普通にそんな早く用意とか無理だから。
まぁ……ちょこまかとせっかちな大河なら可能なのかもな………。
「………どこ行くんだ?」
とりあえずは聞いて見る。
「テキトーだ!とにかくテメーにキノコが生える前に外に行く!!」
「………なんで俺にキノコが生えるんだ?」
なにがなんでも俺を外に出したいらしい大河に??が浮かぶ。
「…………この間からキノコでも生えそーな陰気な面してっからだよ。」
「………!」
いいから行くぞ!と、怒ったようにそっぽを向いて大河は歩き出す。
そうか………大河…………
「…………心配かけて、すまん。」
「ざけんなっ!ボケさくの心配なんかするか!………いーから行くぞ!」
怒る大河の耳は赤かった。
顔は美少年なのに…口は悪いし、態度は悪いし…………
でも、おまえはいつもいいヤツだな………。
「…………ツンデレ大河……。」
「………!?……ネタにしやがったら、殺す…………!」
「………。」
さすがは長い付き合いだ。
でも、おかげで病み期を抜け出られそうだ。
「笑ってんな!」
ありがとな?