小鳥と恋愛小説家
□どうしたらいいかわからない!
【side小鳥】
「…………ケータイ小説オタクのあんたがついに初恋…………っ!!?」
「ふ…っ、双葉っ!!声おっきい………!!」
あたし達のやり取りにカフェのお客さん達が何人か何事かと振り返る。
学校がお休みの土曜日。
あたしは双葉に貴宮くんのことを打ち明けていた。
「……だって驚くわよ!!しかも、相手が……貴宮叶夜………っ。」
「~~~~!!!」
双葉の口から名前を聞くだけで、あたしは一気にゆでダコになった。
それを見ていた双葉は目をまんまるに見開いて
「マジなんだ………。やだもう……っ、小鳥可愛すぎるんだけど……っ!!」
なんて言いながらあたしの頭をぐりぐり撫でた。
「…………てか、何で貴宮くんなの?確かに最近妙に接点あったみたいだったけど………。
あんたって見た目に惑わされるタイプじゃないじゃん。」
鋭い双葉はあたしのことをよくわかってる。
「…………実は……」
あたしは洗いざらい、貴宮くんを好きになったきっかけを双葉に話した。