小鳥と恋愛小説家




「…………と、言うわけでして…………。」



黙ってあたしの話を聞いていた双葉は………



「意っ外………。貴宮くんてギャップの人なんだ………。確かにあの外見に喋り下手じゃあ周りは勝手に誤解するわよね。」



そうつぶやくように言って……でもうんうんと一人頷きながら案外すんなりと納得したようだった。



「………や…、優しいんだよ………。」



あたしは相変わらずゆでダコなままでそうつぶやいた。



「なるほどねぇ……。でも確かに小鳥にはお似合いかも!
マイペース同士気も合ってるみたいだしね~。」



あたしはその言葉に心底驚いた。



「たっ、貴宮くんだよっ!?あたしみたいなただの小鳥が…恐れ多すぎるよ…………。」



お似合い……嬉しすぎるけど、ありえない…………。



「なによ……ただの小鳥って………。てか……自覚ないなぁ…………。」



「………?」



半目で双葉がつぶやいたけど、あたしにはよく聞き取れなくて…わからなかった。



いやいや………それより目下の悩みだよ………!!






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