小鳥と恋愛小説家




俺がケータイ小説サイトで初めて書き始めた時からの…俺のファンでいてくれる女の子。



今ではかなりファンも増えたけど……



彼女はまさに、記念すべき第一号だった。



プロフィールなんて登録していない。



わかるのは、《小鳥》って登録された名前だけ。
作家はしてない読者だけの子。



いつも……嬉しい、優しい感想を俺にくれる子………。



逢えるわけもないのに



気づけば、書き込みがあった日は舞い上がってしまいそうになるくらい………気になってしょうがなくなってた。



初めから俺を女の子だと思って疑わないから、隠してはなかったんだけど…言えなくなってしまった……。



逢えもしない…見たこともない子が気になるなんて、大河に言ったらそれこそまたうるさいことを言われるから……言わない。









俺の……ほんとの言えない秘密。










今度は切ないきゅんを書いてみよ。













――――逢えない君を想って。








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