小鳥と恋愛小説家
不機嫌につぶやかれた聞き覚えのある声に…………
恐る恐る、目を開けた……………。
あたしの腕からナンパ男の手は外されて、
目の前には……庇ってくれるように立つ……長身の広い背中……………。
「…………やっ!その、ちょっと話してただけっつーかぁ………っ」
「…………。」
焦った声を出して言い訳する二人をじろりと睨み付け…………
「…………いっ、行こうぜ………っ。」
有無を言わさず、撃退しちゃった…………!
信じられない…………信じられない……………!!!
「…………大丈夫……?」
「………っ!」
どうしているの……………?
「…………貴宮…くん………?」
呆然とつぶやいて……………
「………?うん…………!?」
「~~~~……っ」
心配そうに眉を寄せる顔を見て………ぼろっと涙が溢れ出した……………。