小鳥と恋愛小説家
学校が終わってそのまま家に帰った。
部屋に入ってケータイを取り出してじっと見つめる………。
俺のいちばんの楽しみはケータイ小説を描くこと。
確かに今まで気にしたことないけど………
こういう小説は圧倒的に女の子が描いてるもんなんだろうな………。
辞める………べきなのか…………?
………小鳥ちゃんが大好きだ。
可愛くて、何より優しくて………。
君は…大河が言った通りこのことを知ったら………俺を嫌いになるのかな………?
「………っ。」
胸が痛い。
退会………そんな言葉が頭に浮かぶ。
その時、ふと…ファン登録者に目がいった。
俺の妄想の産物に感動したり喜んだりしてくれる見たこともない大切な人達。
今も俺なんかの更新を楽しみにしてくれてる…………。
…………あ……。
そういえば…………
その中の第一号は………
「…………小鳥ちゃん……だった…………。」