小鳥と恋愛小説家
「…………ふーん。」
「………それだけぇ………?」
学校で双葉に叶音様のことを話すと、双葉はてんで気のない返事…………。
「あたし別に興味ないし………。てか、リアが忙しいだけなんじゃないの?小鳥は変に心配しすぎだよ。」
双葉は髪を弄りながら呆れたようにそう言った。
「そうかなぁ………。」
あたしは双葉の返事に納得いかなくて不満げにつぶやいた。
「あんたが落ち込んだって仕方ないでしょー?………貴宮くんとはちょっとは進展あったわけっ?」
「~~~~。」
あたしの頭をぺしりとはたくと痛いところをついてくる………。
「別になぁんにも………。」
悔しくて唇を突き出してそっぽを向いてふてくされた。
「………ったく。しょうがないわねぇ。」
「うむ~~~っ!!」
その唇を双葉にぎゅむっと摘ままれてあたしは痛さにバタバタと暴れた。
「………あにふんのぉっ!?」
じんじんする唇を押さえながら涙目で双葉を見た。
「小鳥のくせに生意気だからじゃん!」
双葉はしれっとした顔をして、まったく悪びれることなくツンとそっぽを向いた。