小鳥と恋愛小説家
ケータイから聞こえてきたのは半端ない怒鳴り声…………。
え………。園村大河って表示されてたよねぇ………?
それってさぁ…あの笑顔が女の子より可愛いって評判の小柄な美少年だよね………??
でも…………
『聞いてんのかっ!!?いつまでもぼさっとしてんじゃねぇぞ!!』
「…………。」
あっりえないくらい…………口悪いんですけど…………。
驚きに声も出せずに固まるあたしに対して、電話の向こうにいるのがあたしなんて知りもしない園村くんは………
『………あ?おい!
なんだよ……っ!なんかしゃべれよっ!!
俺のせいでケータイ落としたのまだ怒ってんのか……?』
しゃべらない相手に急にしおらしくなって、どこか不安そうな声を出した。
それにハッとして、
いけない…!誤解させちゃうよっ!!
「…………あ…」
『………だから悪かったってば~…ごめん、叶夜…………。』
「…………!!?」
…………叶夜……叶夜…って………!!
「…………これ…貴宮くんのケータイなのっ!!?」
『………えっ!?…………誰………!!?』
う…………嘘……………!!!?