小鳥と恋愛小説家
えーと…………
なにこの状況………………?
俺はついさっきまで死刑囚なみの覚悟をしていました。
でも、その宣告をするはずの人は…………
まったく予想外の事を言って…………
「『夢見るうさぎ』が大好きでねっ!?いっぱいコメしてたのっ!!!わかるっ!?あたしね、《小鳥》なの!!」
……………跳び跳ねて喜んでいます……………。
「…………う、うん。いっぱいコメくれたよな……?」
はしゃぐ彼女に、戸惑いつつもそう返して俺はまだまだ混乱中。
ちなみに『夢見るうさぎ』は俺の処女作です。
さすが小鳥ちゃん……マニアックだ………。
「~~~~!すごい、すごい!!あたしあの告白シーンが一番好きっ!」
「あ。…あれはね、俺も気に入ってて……。
出来た時思わず握りこぶしを…………」
「わぁ~~っ!!う、裏話聞いちゃった…………!!」
……………あれ。
今ってこんな和んでいい状況………?
きゃあきゃあと可愛らしく跳び跳ねて、小鳥ちゃんは本当に嬉しそうだった。
「あの………。」
「………??………あぁ!!やだもーあたしったら~……はいっ!ケータイっ!!」
「………。」
テヘっと舌を出して恥ずかしそうにケータイを渡されました。
いや、あの、違います………。