小鳥と恋愛小説家
「…………黙ってて…ごめん………。」
自分の口から打ち明けられなかったことが申し訳なくて思わず俯いた顔を上げられなかった………。
「いいよ、いいよ!だってあたしってば思いっきり叶音さまのこと女の子扱いしちゃって……!
貴宮くん、戸惑ったよねぇ?
なのに……言い出せなくて、あたしをがっかりさせる…なんて思ってくれてたんでしょ……?」
そう言って、申し訳なさそうに眉を寄せる彼女に…俺は中々声が出せなかった………。
「…………な…んで…………」
絞り出すようにして出した声は情けないくらいに震えてた。
だって、まるで全部………俺の心を読んだみたいに……………
「叶音さま……貴宮くんならそう考えるんじゃないかと思って…………。
それに…………あたし、叶音さま大好きだから………。」
「………!」
「どんな人か、知ってるよ……?」
少し…顔を赤らめて…………小鳥ちゃんは俺を見ていた。