ひとりじゃないよ【東日本大震災応援小説】
避難には車を使いたかったが使えなかった。
このビルは家の近くだったからわかったんだ。
津波で家も車もお金も携帯も全部流されたことが…。
だから私達は歩いてすぐ近くの避難所に行ったんだ。
避難先ではみんな泣いていた。
私も涙が枯れるまで泣いた。
今日も普通の日になると思っていた。
誰も思っていなかったはずだ…。
手ぶらで何ももってきていなかったので、何時だかわからない。これから何が起きるのかもラジオがない為わからない。
不安だった…。
ここに居ること自体が不思議だった。