桜色
「やっと来た~!」
家の前に立っていた、友達の尚美。
「ごめんね、ほんと!寝癖がさぁ~…」
チョイチョイと右側を触りながら謝る。
「ふふっ。」
少し笑う尚美は、キレイ…。
「早くいかないと!クラス表、気になるでしょう?」
「そうだねっ!急ごっか!」
尚美の一声で、私たちは歩き始めた。
私の一番の願いは、あの人と同じクラスになること…
片思い中の、吉沢。
結構仲は良いほうだと思う。
最近は、毎日のめーるが日課。
でも、私が意識し始めてからは、あまりしゃべらないようになってしまった。
でも、一番の悩みは、尚美…
ごめんね。
黙ってて。
ごめんね。
諦められなくて。
叶うはず、ないのに…
尚美に、勝てるはずないのに…
どうして、諦められないのだろう・・・
尚美、ごめん。