初恋 〜君と私の片思い〜
な゛っ!!
「離して!からかうぐらいならもう私に近づかないで!!」
「からかってなんかねぇよ…俺は本気だ。草摩が……お前が好きなんだよ!!!」
「嘘!だって繭ちゃんが『春樹と付き合ってる』って言ってきたの!!」
それは本当に繭ちゃんに言われたこと。
最初は信じられなかったけど、繭ちゃんと春樹は家が近く、結構仲が良かったからなんとなく納得できた。
「お前は俺よりも繭のことを信じるのかよ!?アイツとはなんもねぇよ。好きな奴は繭じゃない……卒業式のあの日アルバムに書いたことに嘘はねぇ」
耳を塞ぎたくなる。なんでだろう…春樹の口から繭って名前が聞こえるだけで胸が痛くなる。
「う…そだよ。じゃあ、なんで今日目が合った時に逸らしたりするの!?」
「それは…………はぁ。」