また笑って?
頑張る前に失恋ってやつやな。
はぁ…。
「稲…。」
もう一緒に帰れないかも。
いやや…。
クッ…涙が…
泣くな私!!
「どうしてん?」
頭上から聞こえる優しい声。
すぐわかる。
私の好きな人…稲や。
「稲って彼女おったんや!!なんでいってくれへんの?もーみずくさいなー。私ら友達やん。あーぁ。」
なんか私めっちゃ喋ってへん?
「でもさっサッカー部のマネさんやったらいつでも一緒やしさ。良かったやん!!なんかあったら相談のんで♪頼りないかもしれんけど。」
「環七…。どうしたん?」
「へっ?あっあれ??」
ぽろぽろと零れだした涙。
「なんやろこれ。」
稲の前では泣きたくないのに。