(短)さよなら
やばい、頭パンクする。
「先生、自分で何言ってるかわかってる?」
「わかってるよ?教師失格ってこともわかってる」
涙止まらないよ…
「岸本は俺のこと…嫌い?」
首を横に振ることしかできなかった。
「じゃ…好き?」
また涙が溢れだす。
「…す…き……大すき…」
「じゃ…キス、して?」
死ぬほど恥ずかしい
けど、私の中で奇跡が起きたんだよ。
先生の目に私がうつってる。
先生の声が私を好きって言った。
最後だと思ってたのに…
「紫帆…」
先生が愛しそうに私を見てくれてる。
名前を呼んでくれる。
「先生っ…」
先生の唇に、私の唇をそっと重ねた。