氷の姫君
「後ろを見なさい。」

そう言われて振り向くと黒い空間があった。

「それがあなたの世界と繋がっている空間の歪よ。」

「嫌よ!帰らない!」

そう叫ぶとシェリルは不愉快そうに眉をしかめる。

「いい?ダルジェ様は帰れとおっしゃったわ。黙って帰りなさい!」

「嫌!」

そう叫ぶとシェリルが怒りに満ち溢れた表情で私に近づく。

「だいたいあなたは私たちと住む世界も時も違うのよ!自分の世界に帰りなさい!!」

そう叫んで私の肩を強くおす。

その瞬間バランスを崩して空間の歪に落ちる。

「っきゃあああああ!」
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