氷の姫君
ある日突然修羅に呼び出された。
「雪姫様!」
「なあに?修羅。」
「やはり人間と恋におちるなどおやめください!」
いきなり修羅に怒鳴られる。
私はすこしむっとなる。
「どうして?」
「あなたは雪の姫です。だから人間などとい下等ないき物など似合いません!」
「斎を悪く言うのはたとえ修羅でも許さないわよ?」
私は静かに睨みつける。
「っ。とにかくお別れください!」
「嫌よ。」
私はきっぱりと言い放つ。
修羅は俯く。
「でわお死にください。」
いきなり氷の刃を放ってきた。
それは雪女の命を絶つ魔力が込められているものだった。
避けきれない!
そう思って目を閉じた瞬間――――
斎が私の盾になっていた。
「きゃあああああ!」
私は思わず叫ぶ。
その叫び声に沢山の雪女が駆けつける。
「どうしました雪姫様!」
「っ修羅を押さえよ!」
私は叫ぶ。
その叫ぶ私の腕には血まみれの斎が倒れていた。
「雪姫様がいけないんですよ!私から離れていくから!私の傍にいてくれないならいっそのこと死んで傍に居てもらおうと思ったんです!!」
修羅が叫びながら連れて行かれる。
「斎!斎!しっかりして!」
苦しそうに斎が目を開ける。
「雪姫・・・怪我は?」
「私は大丈夫よ!だけど貴方が・・・・」
「雪姫に怪我がないならそれでいい。」
「良くないわ!」
「言っただろう?お前を守るって。」
「だけど、貴方が死んだら意味無いじゃない!」