氷の姫君
ゆっくりとお屋敷に入る。

ああ、少し離れただけなのに凄い久しぶりに感じる。

私はゆっくり階段を上がる。

そしてダルジェの部屋に向かう。

覗くとダルジェはいすに座っていた。

私は霊力で気配を消す。

そしてゆっくりとダルジェの傍に行き瞳を手で隠す。

「なんだ。またレンか?」

ダルジェは少し驚いたように呟く。

私はゆっくり手を離しダルジェに後ろから抱きつく。

「ただいま・・・・」

「月・・・・華?」

私はそっと腕を放す。
するとダルジェはこちらを振り返る。

「帰ってきたのか?」

私はこくんと頷く。

するとダルジェに強く抱き閉められた。

「おかえり。」

「待たせてごめんね。」

涙を流しながらダルジェを抱き閉め返す。
< 180 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop