氷の姫君
「あなた傷を癒す力を持っているの?」
一部始終を見ていたメルフェは驚いた。
「ええ。私は雪に愛された娘だから。」
「雪に愛された娘?」
「うん。私の村にはね、1000年に一度雪に愛された娘が生まれるのよ。雪に愛された娘は霊力が普通の雪女より何百倍も強いの。だから空も飛べるし癒しの力も使えるの。」
そう喋り終わった月華は切なそうな顔で外を眺めていた。
「そればすごいことじゃないの?」
「でも、わたしはこの力のせいで皆から特別扱いされたし、妬みや嫉みを受けたわ。話しかけるだけで皆私から遠ざかったわ。私は普通の友達が欲しかっただけなんだけどね。」
「だから私に友達になりたいって言ったのね。」
「うん。私のこと嫌いになった?」
「なぜ?」
「奇妙な娘だから。」
そう言って微笑んだ月華は今にも消えてしまいそうな存在に見えた。
一部始終を見ていたメルフェは驚いた。
「ええ。私は雪に愛された娘だから。」
「雪に愛された娘?」
「うん。私の村にはね、1000年に一度雪に愛された娘が生まれるのよ。雪に愛された娘は霊力が普通の雪女より何百倍も強いの。だから空も飛べるし癒しの力も使えるの。」
そう喋り終わった月華は切なそうな顔で外を眺めていた。
「そればすごいことじゃないの?」
「でも、わたしはこの力のせいで皆から特別扱いされたし、妬みや嫉みを受けたわ。話しかけるだけで皆私から遠ざかったわ。私は普通の友達が欲しかっただけなんだけどね。」
「だから私に友達になりたいって言ったのね。」
「うん。私のこと嫌いになった?」
「なぜ?」
「奇妙な娘だから。」
そう言って微笑んだ月華は今にも消えてしまいそうな存在に見えた。