氷の姫君
「これはなに?」

「馬車だ。」

「ばしゃ?」

「まあ乗り物だ。」

「そっか。」

ダルジェと私が乗ると馬車は静かに走り出した。

「月華。今夜はヴァンパイアの舞踏会だ。」

「あなたのお仲間?」

「まあ同種族だな。」

「そっか。」

「くれぐれも一人になるな。」

「大丈夫よ!迷子にならないもん。」

「いや、そうではな・・・」

「ご主人様。着きました。」

「ああ。」

ダルジェが話し終わる前に舞踏会の場所へ着いてしまった。

ダルジェはなにが言いたかったのかしら?

「さあ、行くぞ。」

「はい。」

私はダルジェに手を取ってもらい歩き出した。
< 44 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop