氷の姫君

「だからダルジェ様の傍にいるあなたが気に入らないの。」

「え?」

「久しぶりにお姿を見せたダルジェ様が傍にこんな小娘を連れているんですもの。それは気に食わないに決まっているわよね。」

「小娘じゃなくて月華よ！」

「月華さんね。まあ名前なんてどうでもいいのよ。」

「そんなに私が気に食わないの?」

「ええ。ダルジェ様に近づく女は私が許さない。」

「っ私とダルジェは別に恋人とかそういうのじゃないわ！」

自分でそういって傷ついた。
そうだもんね。
私はただ拾ってもらっただけ。

「まあそれはそうよね。あなたじゃふさわしくないもの。
ねえ?あなたにお願いがあるの。」

そういって魅惑的に微笑むシェリルさん。

「お願い?」

「ええ。死んで?」

そうシェリルさんが言い終わるか否やいきなり襲い掛かってきた。