氷の姫君
「お遊びは此処までだシェリル。」

そう呟くとさっきまでの炎を一気に消えていった。

「だ、るじぇ・・・。」

私の意識はそこで途絶えた。

「ダルジェ様!何故そんな小娘に構うのですが!見れば人間でもヴァンパイアでもないじゃないですか。」

「月華は雪女だ。」

「そんな種族の小娘どこがいいというのですか!」

「シェリル。黙れ。」

余りの殺気にその場に居たものは地面に伏せてしまった。

「っまた日を改めて参りますわ。」

そういうとシェリルは消えてしまった。

ダルジェはそっと月華に近寄り抱き上げた。

「ダルジェ。月華ちゃんは大丈夫か?」

「ああ。気を失っているだけだ。」

「今日はもう帰るのか?」

「ああ。」


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