氷の姫君
「だから迷子なんだってば!!」

そう言うと呆れ顔でこちらを見つめる。

「いいでしょう。」

へ?
本当に?

「ただし条件があります。」

「条件?」

「はい。私は自分より強いもの以外の話しは聞きません。だから私より強いという事を
証明してみてください。」

「証明?」

「はい。」

「あなたと戦えと?」

「そうなりますね。」

どうしよう。
正直戦いたくない。
負けるのが怖いんじゃない。勝つのが怖い。
私は霊力が強い。そんなの自覚している。
だから相手を傷つけてしまうのが怖い。

でも、今は仕方が無い。

「いいわ。」

「でわ、開始ですね。」

そういうとファードは剣を数本投げてきた。

私はそれを氷付けにし、消してしまった。

「これで気が済んだ?」

「いまのは貴方の腕ためしですよ。」

そう言って微笑むと彼は霊力を放つってきた。

「これくらいの霊力じゃ負けないわよ?」

私は霊力を簡単に吹き飛ばす。
その衝撃でファードは壁に弾き飛ばされる。
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