大きな空
そんな寂しい自分に気づかれたくなくて、いつの間にかみんなの前ではとても明るく元気な子を演じていた。
そう、演じてしまっていたんだ。
みんな言う、私は名前通りの子だってね。自由にのびのびとしているねって。
みんなが知らないだけなんだよ。本当の私は違うんだよ。
なんて言えない。
でも私はわからない。
今となっては自分でもほんとの自分がわからない。
どんな風にしゃべっていた?
どんな風に笑っていた?
それすらわからない。
本当の自分がどこにいるなんてわからない。
わからないんだ。
私は私しかいないのに…。