眠れぬ夜は君のせい
衛藤さん、困ってたな。

どんなに寝返りを打っても考えることは、そればかり。

余計に眠れない。

「眠れない…」

呟いて、枕に顔を埋めた。

また、言えばきてくれるのかな。

“寂しい”って。

そう言えば、衛藤さんは現れるのだろうか?


手の温もりと感触。

あまりにも不自然なその感覚に、視線を向ける。

「萌波」

えっ?

衛藤さん?
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