眠れぬ夜は君のせい
こいつに、桜子さんの話をしたっけ?

そう思った。

俺の疑問を無視するように、瑠香は目をそらすようにうつむいた。

「桜子さん、旦那さんに桜介との関係がバレて……自宅に監禁されているの」

「えっ?」

監、禁…?

言葉が出ないでいる俺に、
「お願いだから桜介、助けてあげて!」

瑠香が俺の胸ぐらをつかむ。

「桜子さんのことが好きなら、愛しているなら、助けてあげて…!

彼女を、旦那さんから離してあげて…!」

躰を揺すられ、涙目になりながら言われる。
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