眠れぬ夜は君のせい

├幸せなカップル

あれから数日。

「ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでした」

桜子さんは復帰した。

「いやいや、いいんですよ。

しかし、浜田さんも災難でしたね。

携帯電話が壊れたうえに、インフルエンザになったって」

「本当に申し訳ありません。

以後、気をつけます」

桜子さんはまた働き始めた。

春のような温かい笑顔を振りまきながら。

俺も仕事が楽しくなる。

「桜介くん、今日は何が食べたい?」

「また俺に聞くんすか?」

「だって〜」

あれから一緒に暮らしている俺たちは笑い合う。
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